靖国参拝に対する色々な反応をまとめてみます。
まずは政党・政治家。
自民党:自民評価、公明は懸念 靖国参拝で与党に温度差@共同通信より
自民党は1日、小泉純一郎首相が靖国神社を参拝したことについて「周りでいろいろ言われるだろうが、信念に基づいて参拝するのは必要なことだ」(堀内光雄総務会長)などと評価する声が多く出された。(略)野中さんが居なくなったからねぇ。
堀内氏は、元日という時期についても「よく配慮されている」と評価した。
日本遺族会会長の古賀誠元幹事長は都内で記者団に「年の始まりの日にお参りいただいたことは感慨深い。今年1年間、日本の国が平和であってほしいという首相の思いが伝わる気がする」と強調。外交上の影響については「靖国神社は、戦争を再び起こさない国をつくるということを発信するところだ。中国にしろ韓国にしろ、必ず理解してもらえる」と指摘した。
小泉総理の靖国神社参拝に関する談話>「国及びその機関は、いかなる宗教的活動もしてはならない」と定める憲法の規定に反する疑いがある
公明党代表 神崎 武法
1、私はこれまでも総理の参拝について、「国及びその機関は、いかなる宗教的活動もしてはならない」と定める憲法の規定に反する疑いがあるだけでなく、外交上も大きな問題があると指摘してきた。本日の参拝はあくまで小泉純一郎個人の立場からのものと思うが、前段の参拝と解される恐れがあり、誠に残念と言わざるをえない。
2、私も何度も繰り返し申し上げているとおり、国民がわだかまりなく戦没者等に追悼の誠を捧げ、平和を祈念できる施設の早期建設に総理自らが努力されるよう期待する。
平成16年1月1日
(略)あれ、社民は?
民主党の菅直人代表は同日午後、党本部で記者団に対して中国などとの関係悪化を懸念し、「個人的な信条を重視して国益を損なう行為であり、国民に対して責任ある行動とは言えない」と批判した。元日の参拝については「なるべく早く参拝を済ませてほとぼりが冷めるのを期待するやり方で、深い理由があるとは思わない」と指摘。自民党内からの抵抗を受けて新たな追悼施設の建設に消極的な政府の姿勢に注文を付けた。
共産党の市田忠義書記局長は、共同通信の取材に対し「侵略戦争と軍国主義推進のシンボルである靖国神社への参拝は絶対に許されない」と強調。「アジア諸国にとっても日本が無反省を続けていることになり、批判は免れない」と述べた。
小泉首相が靖国神社を参拝したことに対し、中国の王毅・外務次官は1日、在中国日本大使館の原田親仁・臨時代理大使を外務省に呼び「中国とアジア人民の反対を顧みず参拝したことに強い憤りを表明し、戦争被害国人民の感情を傷つける行為を強く非難する」と抗議した。
王次官は、靖国神社について「中国とアジア人民の鮮血で両手を血まみれにしたA級戦犯がまつられている」と言及。「日本の指導者の参拝は決して日本の国内問題や歴史、伝統、習慣に属する問題ではない。侵略の歴史に日本政府が正しい態度で臨めるか否かの問題だ」と指摘した。
同時に、王次官は「中日関係は重要な時期にあり、双方は関係改善と発展に役立つことを行うべきだ」とし、「日本の指導者が中国とアジア人民の声に耳を傾け、参拝による悪影響を実際の行動によって取り除くことを求める」とも述べた。
小泉首相の靖国神社参拝に対して、韓国の外交通商省は1日、「参拝は理解しがたい」として深い遺憾の意を表明し、「これ以上、靖国神社を参拝しないことを強く求める」と強い表現で参拝中止を求めた。聯合ニュースが報じた。
台湾外交部(外務省)は1日夜、小泉純一郎首相の靖国神社参拝に対して、「歴史を忘れることは許されない」とする抗議声明を発表した。声明は「日本政府が歴史の教訓と真剣に向き合う」ことを求めているが、対日関係を考慮し、厳しい調子でのあからさまな非難は避けている。
毎年靖国神社に参拝するのは、アメリカに中国とは仲良くならないよという姿勢を示す為だ。決して英霊を悼んでのものではない。簡単なパフォーマンスだよ。玉串料は惜しいが。小泉首相が靖国神社参拝@narizoo-san
戦没者の霊を弔うというのは気持ちとして分からなくないけど、政治家なんだから、中国との関係が必ずしもよくない次期にわざわざ喧嘩売るようなことをしなくても、って思っちゃいますねえ。
そういうところ、もっと計算高くてもいいと思うんだけど。
補足僕としてはもし自衛隊員がこの様々な多メディア時代にわざわざ「国のために命をかけて戦うことは、意味のある・価値のあることなんだよ」と思いこんだとしたなら、それはそう思い込みたいから思い込んだという事なんだから(だって別に情報統制とかはしていない訳だし)、別にお節介かけずに好きにやらせれば良いと思うのですが、どうでしょうね?
「意味が分かりません」という声がありましたので、補足してみます。
靖国神社の機能の一つは、「国のために死んだ者」を「神」と称えることにより、軍人に「国のために命をかけて戦うことは、意味のある・価値のあることなんだよ」と思いこませることではないでしょうか。
そして、もうひとつの機能は、遺族や国民が「もうこんな悲しいことはやめよう・こんな残酷なことはやめよう・価値のないことで命を落とすのはやめよう…」という言論を封じてしまうことではないでしょうか。「みんなのためにと純粋に命をかけた者に対して失礼ではないか!」と攻められることになるのです。
この二つの機能を、現在の自衛隊イラク派兵に当てはめると、小泉首相のこの時期の靖国神社参拝の説明がつくと思いました。
もし、イラクで自衛隊員が不幸にも死亡することがあった時、小泉首相は「日本とイラクの国民のために命を落とした」とその死者を称えあげて、「その死を無駄にしない・報いる・テロをゆるさない」などという後付の理由を全面に押しだす。それに同調する者たちが怒りをおもてに表す。マスコミが、それらを取り上げる。それにより、世論は萎縮する。自衛隊員は戦地に赴く理由を得たように思う。
そして小泉内閣はさらなる軍事的行動の拡大を行いやすくなる。
こう考えたのです。
「靖国神社」とは、国が国民に「戦争」という非人間的なことを無理矢理させるための「道具のひとつ」なのではないでしょうか。