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2005-03-22


[人権擁護法案]「人権擁護(言論弾圧)法案反対!」の議論を封じようとする態度について抗議を表明する!

この反対まとめサイトの主張していることへの批判は人権関連法案に関するまとめの手助け(臨時)をご覧下さい。特にこのエントリを最初に見た人は、反論する前にまず↑に全部目を通してください

What's New!人権擁護(言論弾圧)法案反対!

現在、日本が直面しているもっとも深刻な人権問題は

 北朝鮮拉致問題です。

そして救う会や拉致議連は

人権擁護法案は拉致問題の解決に障害となる法案

として反対表明を明らかにしています(下記参照)。

拉致議連や救う会がこの法案に反対を表明している以上、

国会議員がこの法案に賛成を表明するということは、

拉致問題解決を望んでいないという意志表明に値します。

ちょっとこれは、、、このサイトがとんでも無く酷いものであることは分かっていたつもりだったんだけど、まさかここまで酷いとは……そりゃあ、誰だって拉致問題解決を望んでいるけど、でもだからといって救う会や拉致議連の主張には絶対従わなければならないなんて、日本は救う会の独裁政権なのか?

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確かに救う会や拉致議連は拉致問題解決の為にとても尽力していると思うし、その努力は本当に大変な物だったと思うよ。でもだからと言って、僕は彼らの主張していることが全て正しいとは思いません。僕は、今回救う会と拉致議連が出した声明は全くの事実誤認に満ちていると思います。その事実誤認の例を僕はまとめサイトに書きました。

僕は、このまとめサイトの内容を批判されることは歓迎しているんです。そりゃあ、僕のサイトの内容を全然読み違えた批判をされることはちょっと疲れるけど、それでも僕のサイトを見て、間違っていると思うのに、批判されずに無視されるよりは全然良い。何故なら、僕が望んでいるのは「議論」だからです。色々な人の間で議論が行われ、この問題について正しい事実認識が行われるようになる。そのことをまさに僕は望んでいるのです。

しかし、今回の人権擁護(言論弾圧)法案反対!の主張は、そのような議論そのものを否定するものです。何故なら、今回の主張で「人権擁護(言論弾圧)法案反対!」の人が批判しているのは、法案賛成派の論ではなく、法案賛成という態度が救う会・拉致議連の主張と違うということなのですから。

当たり前のことですが、救う会・拉致議連だって間違いを行う可能性があります。彼らは全知全能の神ではないのですから。故に、彼らの主張が全て拉致問題解決に結びつくというのは成り立たないのです。よって、例え拉致問題解決を願うものでも、彼らとは違う主張になる可能性は十分ある。故に、例え拉致被害解決を願う者の間でも「主張の違い」が有ること自体は全くあり得るのです。

大体、主張していることの論自体を批判されるのならば、その批判には(*1)反論することが出来ますが、しかし「主張の違い」自体を批判されるなら、そこには全く反論できる可能性が無いのです。つまり、主張の違いが一切認められなくなる。そこに存在するのは、究極の言論統制でしょう。一体どちらが言論の自由を奪おうとしているのか?

僕は、この「人権擁護(言論弾圧)法案反対!」については、酷い酷いとは思っていましたが、しかし言論の自由を守ろうとするその信念は、まだほんのちょっと信じていました。もちろんだからといって、ちょっと調べれば間違いだと分かるな事実誤認や、悪質なデゴマークは決して許されるものではありませんが、しかし僕はその信念があるのなら、まだ十分ページを訂正し、やり直すことが出来るとちょっぴり思っていたのです。

しかし僕はこの一件で遂に確信しました。「人権擁護(言論弾圧)法案反対!」は別に人権とか言論の自由なんて全然気にしてない。ただ、自分の差別言説が規制されることを恐れてこの法案に反対しているのです。確かにページには一見言論の自由を擁護したり人権を擁護するような文があります。しかしそれは、自分の本当の希望を閲覧者に見せないようにする隠れ蓑でしか無いのです。もしそうではないなら、何で上記の様なことが言えるのでしょうか?

もはや僕は「人権擁護(言論弾圧)法案反対!」の管理人に全く何も期待していません。このエントリは「人権擁護(言論弾圧)法案反対!」の管理人に対してではなく、「人権擁護(言論弾圧)法案反対!」を好意的に紹介しているサイトの管理人に向けて書いています。「人権擁護(言論弾圧)法案反対!」を好意的に紹介しているサイトの管理人は、もう一度考え直して見て下さい。あなたは本当に上記の様な議論を封じる主張を支持してるのですか?僕は、もしあなたが本当に言論の自由や人権擁護を考え、この法案を廃案にするよう思っているのなら、今すぐ「人権擁護(言論弾圧)法案反対!」を好意的に紹介したりするのではなく、自分の言葉で「何故この法案は廃案にすべきか」を書くべきだと思います。そして、その自分の主張を元に、例えば人権関連法案に関するまとめの手助け(臨時)の記述に対し批判を行ったりして下さい。僕は、喜んでその批判に反論したり、時にはその批判を受け入れたりします。

繰り返します。「人権擁護(言論弾圧)法案反対!」を好意的に紹介するということは、例え廃案派であっても決してあなたの本当に望んでいることを果たしません。必要なのは自分の言葉で語ることなのです。「私は馬鹿だからそんなこと出来ない」とか思わないで下さい。この問題を自分の言葉で語る程度の能力を持つことは、言論を行う人間。いや、民主主義社会に生きる人間ならば、絶対に必要不可欠なのですから……

(ついでに言うと僕は拉致問題を、確かに重要な人権侵害だとは捉えていますが、しかし今の日本で最大の人権侵害とは思っていません。というか、そもそもどの問題が最大かどうか考えることが本当に必要なのか僕は疑問に思っているからです。何故なら、別にこの人権侵害問題はどちらを解決すればどちらかが解決しなくなるという問題だとは思わないからです。

しかし、そのことについて詳しく言うよりも、今はまず議論を封じる態度を批判することが最優先だと思ったので、その点には触れませんでした。しかし、そのことは決して拉致問題は最大の人権侵害であるという主張に賛同するということを意味しません。)


*1: 可能性として